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当記事では、山形県鶴岡市にある『致道(ちどう)博物館』の見どころを紹介しています!

 

致道博物館は創立1950年(昭和25年)。

創建に際し、旧庄内藩主の酒井家が「郷土文化や伝統を広め・高めていくために」とここに土地、建物、文化財等を進呈しました。

 

つまり致道博物館に訪れれば、庄内の歴史や文化がまるっと学べるというわけです!

 

鶴岡駅からは歩いて30分ほど。鶴岡の街並みや周辺施設を巡りながら向かうのも良し、バス(駅前→湯浜温泉orあつみ温泉行き)を利用するも良し。

それではどうぞ、ご覧ください♪

 

致道博物館の見どころは?

致道博物館の見どころを紹介する前に、「“致道”とは・・・?」と気になる方のために、その意味を簡単にお伝えします!

 

実は致道博物館の近くには、『致道館』という施設があります。

致道館は庄内藩主9代目の忠徳(ただあり)が創設した学校で、自由学習や討議を中心としたカリキュラムが組まれていました。

 

この『致道館』が由来となっており、“致道”は「論語」の「君子学んで以って其の道を致す」という一節が出典となっています!

致道館もすぐそばにあるので、ぜひ訪ねてみてください♪

 

さて、前置きが長くなりましたが・・・

そんな『致道博物館』には、8つの見どころがあります!

① 旧庄内藩主御隠殿 

② 旧西田川郡役所 ★

③ 旧鶴岡警察署庁舎 ★

④ 美術展覧会場

⑤ 酒井氏庭園 ★

⑥ 旧渋谷家住宅 ★

⑦ 重要有形民俗文化財収蔵庫

⑧ 民具の蔵

(★=国の重要文化財)

 

「警察署」と「旧渋谷家住宅」は後の項目でピックアップし、詳しく紹介していきますね。

 

《旧庄内藩主御隠殿》

藩主が隠居していたお屋敷。中には歴代藩主の丁度品や書画骨董などが展示されています。

 

《旧西田川郡役所》

重要文化財に指定されているこの建物は、西洋建築を学んだ棟梁によって明治初期に建てられたものです。ルネサンス建築の特徴が随所に再現されています。

 

中には庄内の考古資料などが展示されているのですが、この時は改装中で入れませんでした。

 

《美術展会場》

ここは年間で様々な企画展を行なっており、私が行った日は展示替え中で残念ながら入れませんでした;;

 

ちなみに私が訪れる2日前までは、

日本刀の展示会をやっていたそうです。見たかった〜!

 

《酒井氏庭園》

私が訪れたこの日の鶴岡には波浪警報が出ていた上、滝のような雨が降っていたため、ここも残念ながらゆっくり見られず;;

 

この庭園は「築山林泉庭園」という様式で、見どころは

・枝垂れ桜

・水芭蕉

・ツツジ

・萩

・松の雪吊り

など。オールシーズン楽しめる庭園となっています♪

 

《重要有形民俗文化財収蔵庫》

ここには庄内の暮らしを物語る民具がズラリと並んでいます。

これは漁船です。右手の棚には木製の酒器が陳列されていました。

いずれも滑らかな流線型を描いており、「木材を人の手でよくぞここまで・・・」と感心してしまいます。

 

このほかに、農具として使用された「ばんどり(荷を背負う時の背中あて)」が華やかで目を惹きました。

 

《民具の蔵》

こちらは元々旧藩主酒井家の武具や調度品などを収納する蔵だったそうです。現在は鶴岡の伝統工芸品や、日本刀・提灯などの職人用具を展示しています。

 

 

致道博物館の警察署とは?

致道博物館には、かつて警察署庁舎として活躍した重要文化財が残っています。

 

明治17年に建設、昭和32年に移築され、平成30年の工事によって見事建設当時の姿に戻った建物。それが旧鶴岡警察署庁舎です。

 

一瞬の晴れ間があったので、すかさず撮影!

えっ、これが警察署?なんでも「明治新政府の威厳を示すため」に、このような形で建設されたようですが・・・

 

パッと見はお洒落な洋館にしか見えません。水色の外壁が爽やかで、警察署らしからぬ感じがします。

 

こちらも旧西川郡役所同様、擬洋風建築。明治期の鶴岡では、和洋折衷を巧みに実現した建築が次々に建てられました。

 

私はこういった「明治〜大正期の、西洋かぶれした日本文化」が大大大好き!日本の趣が抜けきっていないところが堪りません^^

 

窓は上げ下げ式。日本の住宅の窓は昔から横開きが多いので、このレトロな窓からも西洋を感じます。

 

上げ下げ窓は侵入・脱出には不向きなため、防犯の観点から警察署としてこのチョイスは正解なのかも。お洒落なだけではなく、理にかなって作られた建物のようですね!

 

さて、建物内に入ってみると、1F入口右手に大広間が。ここは元事務室となっており、旧鶴岡警察署庁舎の歴史が展示されています。

 

1F入口右手奥には、取調室が。

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取調官が手前の椅子に座り、被疑者は板の間の窪んだところに跪いて取り調べを受けます。威圧感がありますよね。

 

ちなみにここ、フォトスポットになっています!

取調官と、それに平伏す被疑者になって撮影ができるのです(笑)

 

2Fには資料保管室、会議室、事務室があります。2F事務室からベランダに出てみると・・・

館内の他の建物、さらに鶴岡の街が一望できます!

当時の警官は、ここでタバコでも吸って一服していたのかも。移築前にはどんな景色が見えていたのでしょうか^^

 

ちなみに、左手奥に見える建物は『大寶館』という別の施設で、ここにもレアな資料が揃っていますよ。

 

致道博物館の旧渋谷家住宅とは

致道博物館内の重要文化財の一つ、旧渋谷家住宅をご紹介していきます♪

 

茅葺き屋根がトレードマークのこの建物は、出羽三山山麓にある田麦俣(たむぎまた)から移築されました。「多層民家」と呼ばれる独自の様式を持った建築です。

 

豪雪地&山峡での生活に応じ、「多層」の名の通り3、4層もの空間を再現した造りとなっています。1階居住スペースの上には、作業場や収納庫となる2、3階が。

 

明治期からは養蚕で利用され始め、それに伴って日当たりや風通しを良くする為に「ハッポウ」と言う名の高窓が取り付けられました。

 

この茅葺き屋根は「兜づくり」と呼ばれていて、正面から見ると兜にそっくりです。

 

この建物の目玉は、住まいとしての知恵と工夫が凝らしてあるところ!

 

《工夫①そろばん戸》

引き戸の溝に、ローラーのようなものが取り付けられています。これが「そろばん戸」です。

 

引き戸の方ではなく、溝の方にローラーが付いているというのが面白いポイント。

 

《工夫②トイレの綱》

トイレには扉がなく、縄の暖簾で目隠しされているだけ。これが結構衝撃的でした(笑)

 

そして便器の上には、天井から一本の縄がぶら下がっており、これは転落防止のために設置されたとのこと。

つまり、この縄に捉まって用を足すわけですが・・・想像するとちょっとシュールです^^

 

まとめ

『致道博物館』の見どころ紹介は以上になります♪

 

今回は展示替え・改装・悪天候・・・と様々な条件が重なって、全て網羅できなかったのが残念でした。

 

しかし、それでも見どころは枚挙にいとまがありません!庄内の歴史に興味がある方はもちろん、建築好きな人にもオススメ。

 

建物全体の雰囲気を楽しむのはもちろん、小さな工夫やモチーフに注目するのも面白いですよ!

 

建物だけではなく、展示品も見逃せません♪高度な技術が光る民具や丁度品が豊富に並んでいて、庄内には優れた職人がたくさんいたんことが分かります^^

 

関東住まいの私ですが、『致道博物館』を訪れたことで庄内への愛着が深まりました♪

 

>>致道博物館の案内を見る

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