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当記事では、長崎県長崎市内にある『グラバー園』の食事、見どころ、楽しみ方などを紹介しています。

長崎市といえば、坂が多いことで有名ですが

グラバー園もこの通り、坂の途中にあります。隣には「大浦天主堂」がある他、坂道は食べ歩きや買い物が楽しめるエリアとなっており、この一帯はまさに長崎観光の定番スポットです。

 

その中でも主役級の存在感のある『グラバー園』。異国情緒を感じる建築からは、外交・貿易の地として栄えた長崎の歴史を学ぶことができます。

 

それではどうぞご覧ください♪

 

 

グラバー園での食事は

グラバー園に到着して、まず食事をいただきました。

訪れたのは、「自由亭喫茶室」。、動く歩道を降りてすぐ右手にあります。園内をぐるっと観てから訪ねる人が多いようですが、私は腹ペコだったので直行!(笑)

屏風絵×洋風の玄関が何とも明治っぽくレトロですね・・・。何とここは、西洋料理発祥の店だと言われています!

ちなみに、屏風の横には旧自由亭主人・草野丈吉氏の肖像です。草野氏はオランダ商館で皿洗いをしながら、西洋料理を学びました。

長崎市内を一望できる、窓際の席に♪

逆光になってしまいましたが、コーヒーカップのイラストと「自由亭喫茶室」という味のあるレタリングが施された看板がまた可愛いです^^

明治時代にタイムスリップしたかのような店内。ハイカラ衣装に身を包んだ男女が談笑していそうな、そんな雰囲気です。

この日の長崎(1月下旬)は凍える寒さだったので、暖かいビーフシチュー(バケット付き)を注文しました。

西洋料理発祥の店のビーフシチューはコクがあり、口に入れた瞬間、じんわりと深みが体全体に伝わるようです。大きな牛肉も柔らかくホロホロで、程よい脂の甘みも素晴らしい!

 

実はこのシチュー、2年ほど前にリニューアルされたらしく、明治初期のものを復刻・アレンジしたのだとか。明治時代に長崎の人々が舌鼓を打ったシチューが、パワーアップしたものなのですね!

 

当時の人々に、この味はきっと衝撃的だったことでしょう・・・西洋文明がいかに魅力的だったことか^^

 

さて、食後はホットコーヒー♪

オランダ人考案の「ダッチコーヒー」で、24時間じっくりと時間をかけ、水で抽出しているそうです。

水出しコーヒーというだけあって、苦味やクセが少ないのが特徴的。すっきりとして飲みやすく、ゴクゴク飲んでしまいました。

私はコーヒー党ですが、これならコーヒーが苦手な人でもいけるかも?ぜひチャレンジしてみてください♪

 

 

グラバー園の見どころは?

『グラバー園』の見どころと言えば、錚々たる建築の数々です!

 

《旧三菱第2ドッグハウス》

順路に沿って進むと、最初に見えるのが旧三菱第2ドッグハウスです。

 

ここは三菱造船所の第2ドッグ(=船の建造&修理などを行う施設)を建設する際に建てられた、外国人乗組員のための宿舎でした。

グラバー園の最上部に位置するため、2Fベランダからの眺望が抜群です!広々とした前庭と、港がよく見えます。

 

《旧長崎高商表門衛所》

こぢんまりと佇むこの建物は、長崎高等商業学校(長崎大学経済学部の前身)の表門の守衛所として使用されました。海外貿易において活躍する人材を育成する、長崎らしい特色のある学校だったようです。

 

屋根の棟にチョンとついているまち針のような飾りがキュート。小さいからと言って、見逃すことなかれ!です^^

 

《旧ウォーカー住宅》

ここはロバート・ウォーカー二世の自邸。テラスや張り出し窓があって、小さいながらも開放的です。

 

ちなみに父ロバート・N・ウォーカーはロバート商会の設立者、兄ウイルソンはグラバー商会の船長、母は日本人(福田サト)です。ウォーカー二世は父の事業を継ぎました。

 

ダイニング

寝室

リビングルーム。

洋風デザインの部分を抜粋して移築されており、元々は和室もあったとのこと。見てみたかったなぁ・・・。

ウォーカー二世は、妻シゲコと3人の子供とともにここで暮らしました。

 

《旧リンガー住宅》

家主フレデリック・リンガーは、グラバー商会を退職後、「ホーム・リンガー商会」を設立し、茶葉貿易、ホテル経営、英字新聞刊行・・・など、幅広く活動しました。

 

長崎ちゃんぽん「リンガー・ハット」の名の由来となった人物でもあります♪

 

旧リンガー住宅は、国の重要文化財に指定されています。木造×石造りの、おしゃれながらがっしりとした印象の建物です。

 

天草の砂岩を利用したり、ベランダの床にはウラジオストク(ロシア)の御影石を採用したり・・・と、素材にこだわり抜いているようです。

 

窓が多く採光や風通しは良さそうですが、「戸締りが大変そうだなぁ」と思ってしまいました^^

可愛らしいランプシェードのかかった居間。

張り出し窓の部屋の構造は先ほど紹介したウォーカーの邸宅と似ていますが、一回り大きい印象です。

 

蓄音機だったり

暖炉の上の燭台だったり、アンティークアイテムにも目を奪われました。

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《旧スチイル学校》

スチイルと聞いて、最初は「合金の技術学校???」と思ってしまった私^^;

 

旧スチイル学校は、アメリカの教会の外国伝道局長であるスティール博士の名が由来となっています。博士が18歳で他界した息子を祈念し、資金を寄付して開校に至ったとのことです。

 

英語教育に力を入れたスチイル学校は、改名&合併を重ね、昭和48年にここグラバー園に移築されました。

 

中にはグラバー園に関する歴史などの展示があります。園内ではちょっと奥まった場所にあるのですが、理解を深めるためには外せないスポットです^^

 

《旧グラバー住宅》

グラバー園の顔とも言うべき、旧グラバー住宅は世界遺産&国指定重要文化財です。

 

グラバー園では洋風建築×瓦屋根の建物を多く見かけますね。

旧グラバー住宅は、日本に現存する木造の洋風建築の中で、最も古い建物です。半円を組み合わせたような独特の構造が目を惹きます!

 

花壇と邸宅を一緒に写すと、どのアングルからでも黄金比と思えるほど美しいです。

壁は土壁(漆喰)、屋根と同じラインを描くベランダは石畳になっています。いい意味で生活感がありません。

柱の間の、アーチのような欄間が柔らかな印象を与えます。

石畳のベランダからの眺めも、また絶景です!

 

初代主人のトーマス・グラバーは、グラバー商会の創設者。貿易事業(茶、生糸、布、香辛料、船、武器)などの他に、日本人のイギリス留学支援、ビール会社設立など多岐にわたって活動し、日本近代化に大きく貢献した人物です。

 

グラバー商会倒産後は弟・アルフレッドが当邸宅を管理し、アルフレッドの死後はグラバーの息子である倉場富三郎夫妻の住居となりました。

栄華を極めた頃の豊かさが感じられる、広い邸宅です。

外壁はシックな色ですが、室内は柔らかみ&温かみのある色合いです。

通風のいい寝室!冬はちょっと寒そうですね。

なんと温室まであります!グラバーはここで花暦を楽しんでいたのでしょうか^^

 

《旧長崎地方裁判所長官舎》

《旧オルト住宅*国指定重要文化財》

この2施設は、改築工事中で見学できませんでした(2024年1月)。次回はぜひリベンジしたいと思います!

 

 

グラバー園の楽しみ方とは♪

ここからは、『グラバー園』での建築以外の楽しみ方をお伝えしますね。

 

《ハートストーンを探せ!》

グラバー園の中には、3つのハートストーンが隠されています。私も1つだけですが発見しました!

 

パンフレットの順路通りに進み、旧グラバー邸へ続く階段を降りる時に足元を見ると、ありました〜!

 

旧グラバー邸の前庭にもあるらしいのですが、あまりにも寒くて探すのを断念・・・^^;

 

残りの1箇所は、レストハウスの近くにあるそうです。ぜひ探してみてください♪

 

《花々を楽しむ》

先述した通り私が訪れたのは真冬だったので、花は少なめ。それでも前庭の花壇と、可愛らしい椿が見られたので大満足です^^

 

ちなみにこの花壇の前はカメラマンによる記念撮影コーナー(有料)になっています。

 

《三浦環&プッチーニの像》

プッチーニのオペラ「マダムバタフライ(蝶々夫人)」の舞台が、19世紀末の長崎であることをご存知でしょうか?

 

園内にはそれに因んで、

プリマドンナ・三浦環と、

作曲者・プッチーニの像があります。

ちなみに、旧グラバー邸にはかつて「マダム・バタフライ・ハウス」という愛称が付けられたこともあるそうです。

 

 

《祈りの泉》

祈りの泉は、迫害された隠れキリシタンの煩悶や救済の象徴です。それぞれのモチーフには、祭壇や子羊などの意味が込められています。

 

こんな風に園内を歩いていると、思いがけず長崎に関するエピソードやドラマに出会うことがあります。気になったらぜひ足を止めてみてください^^

 

《長崎くんち》

園内の「長崎伝統記念館」では、370年もの歴史を誇る諏訪神社の伝統行事「長崎くんち」に奉納されるものが展示されています。

 

屈強な男性たちが、掛け声と共に船を曳き回す「船回し」で使用する船や、

五穀豊穣を祈願する龍踊(じゃおどり)で使う龍など、かなり迫力のある展示です。

 

異国情緒ある園内を歩き回った後、最後に立ち寄る施設がここ「長崎伝統記念館」。長崎にゆかりのあるものでも、他の建物や展示物とはかなり毛色が違うので、そこがまた面白いですよ^^

まとめ

 

『グラバー園』のレビューは以上です。

 

「自由亭」のビーフシチューも、各建築にまつわるエピソードも、じっくり味わうとまるで長崎の歴史を紡いでいるような気持ちになります。

 

「明治期の建築が見たいなぁ」と気軽に訪れましたが、一つ一つ噛み締めることで、長崎で起きた悲喜交々や、その奥深さに触れられたような気がして・・・想像以上の満足感を得られました!

 

今回は紹介できませんでしたが、レトロな衣装を身につけての写真撮影や、夜のライトアップなど他にも注目すべき点アリ!

 

また、今回は小雨のぱらつく曇天で「ちょっと残念だなぁ」と思っていたのですが、スタッフの方によると「冬は乾燥するので、石畳が白く粉をふきがち。だから小雨くらいが一番綺麗に見えますよ」とのこと。なので、天気に恵まれないからと言って悲観することもありません♪

 

長崎市内に旅行を予定している方は、ぜひ『グラバー園』プランに組み込んでみてください^^

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