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『竹久夢二伊香保記念館』のレビュー(館内の様子、ショップ、ランチの感想)をお届けしています♪

 

ここは群馬県・伊香保温泉の石段街すぐそばにある美術館。

JR渋川駅から路線バスに乗り「見晴下停留所」で下車すると便利です。

大正ロマンを代表する画家の竹久夢二は旅好きで知られており、ここ伊香保・榛名はそんな夢二がとりわけ愛した土地の一つ。夢二を知る上でも、ぜひ訪れてほしいスポットです!

 

伊香保の湯と榛名山の景色に癒されながら、夢二の世界に浸る・・・そんな旅に興味のある方は、ぜひ当記事を参考にしてみてください。

 

竹久夢二伊香保記念館のレビューです♪

『竹久夢二伊香保記念館』のレビューをお送りします♪

 

まずは本館入り口でチケットを購入。そのチケットというのが、

このようなシールになっており、肩などの見えるところに貼って入場する形になっています。当日であれば再入場もOKです。

 

《本館》

本館は「黒船館(洋館)」「大正ロマン館(蔵造り)」という二つの建物から成ります。

黒船館入り口。中は撮影禁止の場所が多いため、写真でご案内はできませんが、建物自体もレトロで素敵です。

 

そしてとにかく展示されている作品数が多く、セノヲ楽譜や婦人グラフの表紙、図案、挿絵、装幀、俳句・・・などなど、すべてのジャンルが網羅されています。

 

「見たかったものが全部見られたー!」と満足感でいっぱい^^ 

今回はその中から印象に残った展示&目玉などをいくつかピックアップしてご紹介します♪

 

【往復書簡(夢二直筆の手紙)】

夢二が伊香保を訪れたのは、伊香保に住むある少女からのファンレターがきっかけでした。この本館にはなんと、夢二がその少女に宛てた返事の手紙が展示されているのです。

 

たおやかな言葉尻と優しい表現は、彼の描く絵そのものだと感じました。文中で「イカホとやら」とあることから、夢二はこの少女から手紙を貰うまで伊香保を知らなかったようですね。

 

【青山河】

夢二は最愛の女性・彦乃と、互いを「山(彦乃)」「河(夢二)」とひみつの暗号で呼び合っていました。

 

夢二が伊香保を愛したのは、榛名山と彦乃を重ねたからでは?とも言われており、そんな夢二は彦乃を彷彿とさせる「山」を描いた作品を残しています。

 

「青山河」はその一つ!キャンバスいっぱいに、山に横たわるような裸婦の姿が描かれた作品です。

 

希少な油絵かつ一見奇抜で大胆な構成なので、パッと目を惹かれます。濃緑の生命力あふれる山と、そこに横たわる儚げな表情の女性とが、何とも言えないコントラスト。

 

裸婦の姿なのにちっともいやらしさは感じず、むしろこの世のものではないような、幻を見ているような気分になります。

 

【黒船屋の特別公開】

9月16日は夢二の誕生日!それにちなんで、毎年9月9日〜23日は夢二の代表作「黒船屋(大正8)」の肉筆が特別公開されます!(完全予約制)

 

この「黒船屋」のために座敷が一つ用意されていて、床間に飾ってあるのだとか。復刻木版画しか見たことがないので、いつかお目にかかりたいです^^

 

【オルゴールコンサート】

1Fホールには、コンサートホールがあります。

アンティークオルゴールや

ピアノの演奏などが行われています。

壁に展示されているのは、ジュークボックスタイプのオルゴール。コインを投下すると自動演奏が始まるというもので、今回はこのジュークボックスオルゴール音色を拝聴いたしました♪

 

曲目はパッフェルベルの「カノン」や夢二が作詞した「宵待草」など。コインがガチャンと落ちる音や倍音の響きが、ホール内のひんやりとした空気の中にこだまするのがとても心地よかったです。

 

《義山館》

ここで展示されているのは「ギヤマン」=ガラス製品です!

入り口扉部分のステンドグラスは、100年以上前に制作されたもの。このガラスにはプツプツと気泡が見受けられます。

 

つまりこれは、100年以上前の空気が閉じ込められた扉!昔の空気が形として残っているなんて驚きです。

中には繊細なガラス作品がズラリ。すべて手作りなので、よく見ると左右非対称だったりして、どれも味わいがあります。

しずく型の可愛いランプシェード。この赤の発色には金粉を使用しているらしく、かなり高価なものなのだとか。

 

《別館》

別館は夢二の「子ども絵の館」。この建物には結婚式の会場にもなった部屋があるのですが、現在は使われていないようです。入り口には大きなオルゴールが置いてあります。

 

ここの展示作品は、洋服を着たメルヘンチックな可愛らしい子供の絵が中心。夢二は美人画だけでなく、子供のための絵本も手がけていたのですね。子供への愛情を感じる作品で溢れています。

 

竹久夢二伊香保記念館のショップも見て来ました♪

竹久夢二伊香保記念館のショップは、本館の1F(コンサートホール横)にあります。

 

ここでしか手に入らないような貴重なグッズも少なくありません。夢二ファンの方は要チェックです!

 

《図録》

『竹久夢二伊香保記念館』に所蔵されている作品と、その解説が詰まった一冊。

 

《うるわしようかん》

5つのフレーバーの羊羹。どれも上品な甘さ&滑らかな舌触りで、まさに「うるわしようかん」の名に相応しい味です。

 

90代の祖母へのお土産として買いましたが、とても喜んでもらえました^^

 

《長財布》

夢二がデザインした傘模様があしらわれた、文庫革の長財布。

可愛すぎて一目惚れ&即買いでした(笑)

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“文庫革”は室町時代から伝わる、姫路の特産品だそうです。

 

真っ白な牛革に型押し→手作業で色つけ→漆・真菰(まこも)の粉で古びを施す・・・といった工程で作るもので、独特な風合いが夢二の絵にマッチしています!

ぐるっとファスナーがついており、中も大容量。キャッシュレスの昨今、この財布のおかげで未だに私は現金族です(笑)

 

《オルゴール》

夢二が「婦人グラフ」の表紙として描いた作品「雪の風」の線画が描かれた、木箱のオルゴール!曲目は「宵待草」です。

裏側のネジを2〜3回ほど巻いて木箱の蓋を開けると。メロディが流れます。オルゴールの儚げな音と「宵待草」の切ないメロディは、相性抜群。

箱の中はこんな感じの小物入れになっています。

 

《CD》

コンサートホールで聞いたオルゴールの音色が頭から離れず、買ってしまいました♪「宵待草」も収録されています。ジュークボックスに入れたコインが落下する音も、バッチリ入っていました。

 

竹久夢二伊香保記念館でランチもいただきました♪

『竹久夢二伊香保記念館』のランチをご紹介します。

 

記念館敷地内の、道路に面した瓦屋根の建物が食事処。『木暮茶寮』という紺色の暖簾が目印になっています♪

店の中はこぢんまりとして落ち着く佇まいです。

記念館でチケットを買った時、こんな割引券を貰いました。

「竹」「梅」のセットには天ぷらがついています。

 

私が注文したのは手打ちそばの「松」(天ぷらなし)。

なので割引券は使えませんでしたが、こちらは¥900と割引なしでも抵抗のない値段でした。(2019年時点)

 

注文してから作るそうなので、待ち時間はやや長め。ですが、窓から竹林を眺めてうっとりする待ち時間は、かえって贅沢な気分になります^^(うっとりしすぎて写真撮影を忘れるほどでした)

 

お蕎麦は細めで、優しい舌触りが特徴的。滑らかな蕎麦湯も絶品でした!お年寄りや小さい子でも食べやすいお蕎麦だと思います。

 

まとめ

『竹久夢二伊香保記念館』は、所蔵されている作品の多さもさることながら、夢二を身近に感じることができる美術館です。

 

夢二が愛した伊香保・榛名の山の緑に囲まれていると、なんだか夢二が隣にいるような気持ちになります。

 

全国には竹久夢二作品を展示している美術館がいくつかありますが、ロケーション・建物など美術館全体で「大正ロマン」を最も体現しているのがここ『竹久夢二伊香保記念館』だと思いました。

 

そしてなんと言っても、「黒船屋」の肉筆画はここでしかお目にかかれません!

 

大正ロマンの世界観に浸りたい人、夢二の世界を肌で感じたい人はぜひ訪ねてみてください♪

>>『竹久夢二伊香保記念館』の案内を見る

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